木陰と水辺のある庭

春から取り掛かっていた庭づくりが、ひとまず完成いたしました。

この庭のテーマが森づくり。大きめの落葉広葉樹を多く用いて緑陰豊かになるよう設計しています。 

まちなかの森には野鳥を呼び込む目的もあります。

そこで、鳥たちが利用できるよう、井戸水を利用したベントナイト防水のビオトープを設けました。常時水が流れているため水質、水温も安定していて水生生物も放すことができます。今のところメダカ、ヤマトヌマエビ、タニシがいますが、これからトンボのヤゴが生まれたり、カエルが棲みついたりするかもしれません。 少し自然に任せて観察したいと思っています。

県内産(大館市)の石材を使い、土留めをしています。
この石の採石場では、斜めの節理ができているため、それに習い。縦づかいをして節理の土留めになっています。 もちろんモルタルなどは使っていないため、石のすき間には植物が生えて、生き物がすみつけるようなやさしい作りになっています。

アプローチ左側は駐車スペースとなっています。

蓄熱と輻射熱を抑えるため、野芝にしました。

沈下しないような地盤、それに加え植物が根をはることのできる環境を作るため、砕石層にバーク堆肥などを混ぜています。支持材なしでも十分に耐えるでしょう。

ウッドロングエコの板張りのモダンな建物に、雑木が良く合っています。 

建物は(有)西方設計さんのモデル住宅になっています。

大きな開口部からの眺め。 もっと茂ってくれば、雰囲気も良くなっていくことでしょう。 直射日光を遮り緑陰が増すと夏場の敷地の温度上昇を抑えられ、体感でも、視覚でも涼しくなると考えられます。

3〜5mの高木層はヤマモミジとマルバアオダモで構成しました。
中木でマンサク、ナツハゼ、ツリバナ
低木でレンゲツツジ、ムラサキヤシオ、シャクナゲ
などです。
強い日当たりに弱いツリバナなどは高木層に守ってもらう形でその下に植えてあります
下草はシダ、カンスゲ、ナツボウズ、ジュウニヒトエ、ミズ、など。

北側にはミズをたくさん植え、群生させています。 

食べられるグランドカバー。これはひとつテーマになりそうです。

外灯をつけると夜は、こういう雰囲気です。

アプローチは直線を基調とさせました。 階段下のポーチは基礎部を少しくぼませて陰影を出し、浮き上がっているような印象を持たせます。

ほぼ一人での作業なので時間はかかりましたが、ようやく一区切りです。
これで完成というわけではなく、これから成長していくものなので、程よく茂らせて、雰囲気を高められるよう管理していきたいと思います。

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