高、中木の植栽も終わり、ビオトープとしての水辺づくりに取りかかります。
この庭のテーマはまちなかの森。野鳥を呼ぶための水辺をイメージします。
土の上に線を描き、大体の形を決めたのち、穴を掘ります。
冬場も凍結せず、水生生物が越冬できるように一部深くするために甕を埋め込みます。
水辺づくりの肝である防水材をどうするか悩みました。
コンクリートや防水シートなど、工法はいくつかありますが、今回はベントナイトと呼ばれる鉱物系粘土での防水を試して見ました。
ベントナイトは製品では猫のトイレの砂に使われているため、手に入りやすい品物です。
その中でも、不純物が入っていないベントナイト100%の商品を選びました。
版築工法の、土を突き固める要領です。握って崩れない程度の湿り気の土を、締め固めるように叩いていきます。 叩きながら目標より大きめの器になるように成形していきます。
石を組みます。
キレイに石を積めば自然の雰囲気を損ないます。崩落した跡に、やがて水辺ができたという筋書きに沿って、アバウトに積みました。
積み終わった石の隙間や、周りに木や下草などを植えていきます。
カンスゲ ユキノシタ ヤブコウジ スナゴケ アオキ シャクナゲなどです。
植物の力はすごいです。
硬い石の構造物も、植物が植わると柔らかくなります。
流木を伝って落ちる水は、近くの暗渠菅で地下深くに浸透していきます。
葉が茂った頃、野鳥が来ることが楽しみです。
ベントナイトは粒子が非常に細かくて、水に溶け出した濁りがなかなか澄んでいきません。
施工する際にベントナイトと、別の粘土(荒木田土や赤土など)と混ぜれば、濁りはいくらか緩和できたかもしれません。
ゼオライトを用いて、濁り対策はしたもののやはり時間がかかるようです。
経過をまたアップしていきます。