平成最後の日に仕上げ、お引き渡しとなりました。
雑木は合わせて50本ほど。大きいものは5m 小さいもので1mです。 寄せ植えは大小合わせると自然の感じが出ますね。
ここは秋田市の中心部。市中の山居と言えば大げさでしょうか、それでもいずれはそれに近づけるような景色に育てようと、思い描いています。
掃き出し窓からはデッキにつながっています。デッキまわりにも植栽を配したのは、目隠しと奥行き感を出す役割のほか、南に向いた室内とデッキに夏場の暑い日差しが差し込まないように木陰を生み出すように設計しています。 住まいの環境を整えるという役割です。
雪国では建物側は落雪があったり、雪の落ちしろのためにスペースを開けなければならない場合が多いのですが、そのスペースをデッキにして、植栽を絡ませるのはなかなか良い構成かと思いました。
風にそよいだ梢は視覚的にも涼を感ぜられます。
既存の素材を使いつつ、新規で入れた材料も使って行きました。
庭の中の伝い。雑木の中の伝いなので力み過ぎず軽やかに繋いでいくイメージで。
タイトルにもなった緑蔭ベンチ。切石とイタヤカエデと鉄を組み合わせてこしらえました。
これからの時期、緑蔭の下で休めたら気持ちいいことでしょう。
樹木や下草には食べられる種類がいくつか。
そのほか、こごみ なつはぜ ヤマボウシ も食べることができます。
育て、収穫して食べることも庭の楽しみとして提案しています。
風除室内に既存の空の鉢があり、そこにも植物を植えさせていただきました。
100リットルくらいの大きな素焼きの鉢です。
全て風除室で越冬可能な種類です。
この季節は1日ごとに変化があり、躍動の生命を身近に感じられます。
柔らかく瑞々しい新芽の萌黄色は本当にいいものです。
これから、緑蔭、紅葉、落葉、木立、新緑を繰り返して行きます。 その情景が生活の一部となれるような、改めてそんな庭づくりがして行きたいと、あたらしい令和の朝に考えています。
もう少し葉が開いた頃に写真を撮りに来ます。
その時にまた作庭集などにあげていこうと思います。