落葉樹の剪定をしていると、時々見かけるのが天蚕の繭。 養蚕に対しての天蚕。天然の蚕です。
夏はあまり見かけられませんが、この時期は葉が落ちているので見つけやすいです。
ブナやナラに多く見られました
これはヤママユガの繭。 夏から秋口にかけて羽化した跡で、中身は空っぽです。
羽化する前に集めてくれば、高級な糸が紡げるそうです。
羽化した後でも繊維っぽさは残っているので、抜け殻でも紡げそうな感じです。
続いてウスタビガの繭。美しい黄緑色の繭は、落葉期の林で目立ちます。これも抜け出た後。
秋に羽化して、繁殖相手を探すため飛翔します。
成虫は口が退化していて、飲んだり食べたりすることができないようです。残りの余生は幼虫期に蓄えた栄養分のみで行動します。繁殖に特化した形態で、短い成虫期間を終えます。
繭についている小さい点はウスタビガの卵。抜け出て来た繭に産み付けます。 丈夫な作りになっていることを知っているため、産みつけていくのでしょうか。
私は物心ついた頃からヤママユガ科の蛾が苦手でした。毎年夏は宮城にある祖父母の家で過ごしていて、夏祭りの灯火に開張15cm程のこれらが群がっていて恐怖だった記憶があります。
それから怖いもの見たさ?で本で調べたりもしていたので、ほんの少しだけ知っていたりします。
繭や成虫の造形、模様、色彩は実に美しいです。一度、羽化したてのオオミズアオを観察したことがありますが子供ながらに感動したものです。
しかし大人になった今、やはり苦手であります。。
自然派の植木屋としては克服したいところですが、なかなか難しいようです。